リスクとは変動幅(ボラティリティ)のことである

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お金はサルを進化させたかという本を読んだ。
ファイナンスの入門書だと言われているが、確率論や行動経済学の部分は、統計学を用いていて、非常に読み応えがあった。
標準偏差など、統計学を学んだことがない人にとっては、理解するのが難しいかもしれないが、全体的な感想としては、シンプルでわかりやすい内容であった。

リスクとは何か

リスクについて多く書いてあり、「リスクとは、確率の変動幅(ボラティリティ)である」ということが述べられている。
リスクというと、損をする事。だと思われがちだが、そうではない。
100%の確率で損をするのであれば、それはリスクではなくなるということだ。
確かにそうだ。
株式投資にリスクがあるのは、株価が上がる可能性もあれば、下がる可能性もあるからだ。
子供の塾代が年間 100 万円かかるというのはリスクではない。
下がるかもしれない確率ということは、上がるかもしれない確率もリスクに含まれるということだ。
定義上は、50%の確率、つまり五分五分の確率で上げ下げされるものが一番リスクが高いと言われている。

80%の確率で株価が下がるとなれば、あらかじめ売るという判断ができるし、70%の確率で株価が上がるのであれば、売らない判断をするだろう。
しかし、50%の確率で上がるか、下がる。と言われたら非常に判断しにくい状況になる。
この状態こそがリスクであると言える。

オプションによってリスクを減らすことができる

株式投資の中には、オプションというものが使えるらしい(聞いたことはあるがやったことはない)。
オプションというのは、リスクを減らすための手法である。
リスクを減らすというと、損をしないからメリットだらけじゃん。と思うかもしれない。
前述の通り、リスクとは、確率の変動幅であるから、損をしないということは、得もしないということである。

投資をしているのに得をしないならやる意味がないのだが、あまりにもボラティリティが大きくなってしまった時に、その変動幅を抑えるために使われるのがオプションということだろう。
もちろんこれは株式市場だけに限ったことではない。

飲食店を出店するとしよう

あなたが飲食店を 100 店舗出店することができるとする。
夏に一番売れるジャンルがアイスクリームで、冬に一番売れるジャンルがおでん屋さんであるとする。
アイスクリーム店を 100 店舗出せば、夏に大きく売り上げることができるが、冬にはほとんどうれない。
この、夏と冬の売り上げの差がボラティリティになる。
では、アイスクリーム店を 50 店舗、おでん屋さんを 50 店舗出すとする。
そうすると、年間を通して売上は安定する。
ただ、店舗数がそれぞれ半分だから、夏も冬も売上は半分になってしまう。
どのような店舗の出し方をしても、年商が同じであるなら、50 店舗ずつ出すのが一番リスクが低い戦略であると言える。
このように、リスクを抑えながら、安定したキャッシュフローを出すことが最前の選択なのである。

数字で判断しよう

リスク=損というイメージを打ち破ることができたことが、私にとって大きな収穫になった。
リスクが大きいよ。という言葉は、大儲けできる可能性があるよ。という言葉も捉えることができるのだ。
このマインドの変化は大きい。

リスクの定義をするには、確率を知らなければいけないのだが、やはりお金とは数字であるため、数字を知ることが重要なのである。
高校生の時に必死にやった数学や大学で勉強した統計学は、社会に出てからも生きてくるどころか、社会人にとって必須科目なのではないかと思う。