【書評】バビロンの大富豪の教え「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

古代メソポタミア地方にあった古代都市「バビロン」。
バビロンはその時代、最も栄えた都市だと言われている。
今回は歴史の話ではないので、深入りはしないが、メソポタミア文明とか、チグリス・ユーフラテス川といった歴史に登場する言葉はバビロンという都市を象徴するものである。
バビロンはなぜ栄え、バビロンの大富豪はどのようにして富を築いたのかというのが、本書の内容である。

本書で最も有名なのが、「7つの知恵」である。
7つの知恵に従うことで富を築くことができると言われており、できれば読んでほしいのだが、せっかくなので一部紹介しようと思う。

7つの知恵から抜粋

7つ知恵を全ては書かないが、印象的だったものを3つほど上げようと思う。

1.財布を太らせることから始めよう

財布に十枚のコインを入れたなら、使うのは九枚まででやめておくのです。

ジョージ・S・クレイソン. バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

まずは貯金をするということである。
最も単純な富の築き方であるが、いつの時代でも貯金というのは最も重要なのである。
大富豪のアルカドが言っているのは、収入の10分の1を貯金しようということである。
決して多い金額ではない。
月の給料が30万円であれば、3万円である。
若いうちは貯金をせずに自己投資をしろということもあるが、やはり一般的には貯金をするのがベストであるだろう。
だからといって生活を苦しめるほどの貯金をするべきでもないとも言っている。
まずは10分の1の貯金から始めてみよう。

2.自分の欲求と必要経費とを混同するべからず

私たちがそれぞれ必要経費と呼んでいるものは、自分で気をつけていない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまうものなのです。

ジョージ・S・クレイソン. バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

必要経費というのは、どうしても使わなければならないお金のことである。
例えば、洋服を買うのは必要経費だろうか。
本当に3000円ではなく1万円の服が必要なのだろうか。
今月はパーティーがあるとか、高い服の方が長持ちするという理由で必要経費だということにしていないだろうか。
収入が増えるごとに必要経費だと思い込んでしまうものが多くなり、結果的に収入を全て使ってしまうだろう、ということを言っている。
これは現代でも全く同じように当てはまるだろう。
お金持ちだから貯金ができるとは限らない。
収入が増えたからといって贅沢をせずに、最低でも10分の1は貯金をするように自分を律することが大切なのである。

3.貯めた資金は寝かさずに増やすべし

よろしいですかな、みなさん。人間にとって財産とは、財布の中に持っている現金ではありませんぞ。しっかりした定期的収入こそが財産なのです。財布の中に絶えず流れ込み、いつも中身をふくらませてくれる金の流れこそが財産なのです。

ジョージ・S・クレイソン. バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか

これはなかなかの名言。
ここまで、貯金をしろと言っていたのに、財布の中の現金が財産というわけではないと言っている。
定期収入こそが財産なのであると。
つまり、宝くじで100万円を当てた、その100万円が財産なのではなく、毎月10万円を10ヶ月貯めたという事実こそが財産なのだと。
確かにその通りである。
無職の人が宝くじで100万円を当てても、定期的に収入が得られるようになるわけではない。
毎月10万円の貯金をしている人は、100万円を手に入れるのに10ヶ月かかるが、働き続ける限りずっと貯金は増えていく。
現金を貯めるのではなく、お金が貯まっていく流れを作ることが大切なのだ。

まとめ

7つの知恵ということで、あと4つ知恵があるがそれはぜひ本を読んでいただきたい。
もっと具体的なエピソードや7つの知恵以外にも富を築くためのポイントが書かれている。
「金貸しがお金を貸す人の見定め方」であったり「奴隷が資本家になるまでにやってきたこと」など。
金貸しや奴隷は現代にはいないが、お金を借りる経験はある人にはあるだろうし、誰かに働かされているという意味では奴隷身分を会社員に置き換えて考えることも可能だ。
バビロンの大富豪の教えを読んで一番印象的だったのは「当たり前のことしかやっていない」ということだ。
お金を稼ぎ、
お金を貯めて、
お金を運用する
現代においても同じように通用する常識を着実にこなした結果、富を築くことができたのだ。
富を築くのに近道や裏技などなく、いつの時代も継続し、過ちを犯さないことが大切なのだと気付かされた。