エンジニアの35歳定年説について考える

エンジニアは 35 歳で仕事がなくなると言われていて、それを「35 歳定年説」と言います。
実際には 35 歳で仕事がなくなることはありませんが、ベンチャー企業は平均年齢が若いこともあり、徐々に居場所がなくなってくることは間違いありません。
常に勉強をして最新の IT 技術に付いていかないといけないという職業なので、40 歳、50 歳になってもそれが続けられるかは怪しいということだと思います。
エンジニアになることを目指すだけでなく、なった後の将来についても考えてみようと思います。
エンジニアになった後はどのようなキャリアがあるのか
そのままエンジニアとしてスペシャリストになる
向いているのは、プログラミングが大好きで、辞めるつもりはないという人です。
50 歳になったからといって、プログラミングができなくなるわけではありません。
ノーベル賞を受賞するような研究者はみな高齢ですし、年を取っても学び続けることは可能です。 ただ、それは好きなことだからできるのであって、プログラミングがよほど好きな人でない限り、スペシャリストを目指すのは辞めておくべきだと思います。
研究の世界以上に流れが早いのが IT の世界なので、学び続ける意欲がなくなってしまうとついていけなくなります。 研究者になるレベルでプログラミングが好きな人は、このままスペシャリストとして突き進んでいきましょう。
CTO や管理職になって、手を動かさないディレクター側に回る
ある程度スキルを身につけて、いろんな事業を経験すると、CTO や WEB ディレクターとしての役割を任されるようになります。 そうなると、プログラミングをする時間は少なくなり、会議やエンジニア面接といった業務に携わることになります。
スタートアップ企業だと、CTO でもプログラミングをがっつりやりますが、少し大きな会社になってくると、プログラミングからは手が離れるようになります。 ただ、新しい技術を吸収しなくても良いというわけではありませんし、基礎的な知識を持っていないと全体をまとめることはできません。
管理側に回りたいという人は、IT の基礎的な知識を身につけておきましょう。
起業する
起業をして社長になってしまえばプログラミングをする必要はなくなります。
ビルゲイツやマーク・ザッカーバーグは若い頃はプログラミングをしていましたが、会社が大きくなってからは手を動かしてはいません。 その代わりに経営を学ばないといけませんが、50 歳、60 歳になっても働き続けることが可能です。
若いうちに稼いで、投資家としてセミリタイア生活を送る
若い時に起業をして売却まですることができると、その後はエンジェル投資家や株式投資家などになり、セミリタイア生活を送ることができます。
もちろん起業を成功させることは簡単ではないので、万人におすすめできるキャリアではないのですが、若いうちに起業をする経験というのは将来に渡って活きてくると思いますし、失敗してもその経験を買われて、CTO として採用してもらえる可能性もあります。
エンジニアの経験を発信して、エンジニアを辞めても収入が入るようにする
これは今僕がやっているようなことですね。
エンジニアとしての経験を発信して、次の世代のエンジニアの卵たちに役立ててもらう。
ブログのアクセス数や Twitter のフォロワーが増えればそれだけで生活していくことができるかもしれないですし、エンジニアとしての需要がなくなった時の保険になります。
副業としてもできるので、エンジニアとして働きつつ、将来のために発信活動を行うことはリスクが低く、堅実な方法です。
35 歳で定年するつもりでキャリアを考える
「35 歳定年説」が正しいとは限りませんが、35 歳で定年するくらいの気持ちで将来のキャリアを考えておくことは大切だと重追います。
IT の時代がガラッと変わって労働者が少なくなり、仕事がなくなる可能性もありますから、複数の収入源を持ったり、資産を貯めておくことは将来のリスクを軽減します。
「35 歳定年説」を信じるか信じないかはあなた次第ですが、信じておいた方が良い将来を描くことができると思います。