3年前くらいからインデックス投資(つみたてNISA含む)を始め、順調に資産を増やしています。高配当株はFIREしたい人におすすめの投資方法ですが、税金がかかるのが嫌でインデックス投資に全ツッパして運用しています。
2024年から新NISAが始まるため、配当金も非課税(米国では課税有り)になるようで、高配当株をNISAで運用するってどうなんだろうと考え始めました。一時は高配当株の方がいいじゃん!と思っていたものの、やっぱりインデックス投資がいい!という結論に至ったので、その経緯をお伝えします。
すべての人にインデックス投資をおすすめするわけではありません。FIREを目指す人や日々の生活費を増やしたい人は高配当株の方がいい場合もあります。僕の場合は目的が違うのでインデックス投資にしました。
インデックス投資がいい理由
インデックス投資がいい理由は、何と言ってもパフォーマンスが良いからですが、もう少し掘り下げていくと以下のようになります。
- ほったらかしで再投資してくれる
- S&P500やオルカンもある
- 配当割合を気にしなくて良い
ほったらかしで再投資してくれる
高配当株の場合は配当金をもらってから、それを再投資するのか生活費等に使うのかを決めることができます。自由さがあるというのはメリットですが、僕の場合は再投資しかしないので、ひと手間がかかるのが面倒です。
また、新NISAではない場合、配当金に対して課税されるので、投資効率が悪くなります。再投資するたびに約20%の税金が引かれるからです。しかし、新NISAの場合は非課税になります。
S&P500やオルカンもある
インデックス投資(投資信託)は、S&P500や全世界株式などの人気銘柄が十分にあるので、パフォーマンスの高い銘柄を選ぶことができます。
高配当株にも人気銘柄はありますが、日本の高配当株の場合は資金量が少ないため、買う人が急激に増えたり減ったりすると配当率が変わってしまいます。そうなると米国ETFが選択肢になりますが、米ドルに替える手間が発生しますし、配当金に対しては米国で課税されます。
米国株(ETF)の配当金はまず米国で課税されてから、日本でも課税されます。新NISAなら日本分は非課税ですが、米国での課税からは逃れられません。
配当割合を気にしなくて良い
「高配当株は定期的に現金が手に入るから精神的に楽だ」という意見が多いですが、配当率と株価、米国ETFの場合は為替も気にしなければならず、気が休まる暇がありません。
高配当株推しの書籍を出している人は、元々株価を追うのが好きな人なので、精神的に楽と感じるのかもしれません。少なくとも僕はインデックス投資の株価チェックですら月1回が限度なのに、配当率や為替まで気にする余裕はありません。
ほったらかしたいなら、インデックス投資の方がいいと思います。
インデックス投資の出口戦略
インデックス投資批判派(というか高配当株派)の人たちは口を揃えてこう言います。
「インデックス投資は出口戦略が難しい。高配当株は資産を取り崩す必要がない」
と。確かにインデックス投資の出口戦略は難しいです。
4%ルールといって、資産の4%を取り崩せば、30年後でも9割以上の確率で資産が減らないというデータがありますが、果たして4%ルールをしっかりと守りきれる人がどれだけいるでしょうか。
4%ルールは通用しない
4%ルールをずっと守り続けているという人はほとんどいないはずです。例えば暴落してしまったときに、4%も金額も少なくなってしまうからです。
暴落時は収入が減り、暴騰したら収入が増えるというのでは、株価に生活と精神を左右されてしまい、今までほったらかしにしてきた意味がありません。
インデックス投資は取り崩さない
インデックス投資は取り崩さないのが出口戦略です。出口の無い場所に留まり続け、そこで幸せに暮らすべきです。
インデックス投資はパフォーマンスがいいので、高配当株より短期間で資産が増えることが予想されます。例えば50歳になった時点で資産1億円達成できたとしましょう。
その1億円は取り崩せませんが、1億円あるという精神的余裕から、きつい仕事は断るようになり、副業で最低限の収入だけ稼ぐという人もいるかもしれません。
一方、高配当株の場合、資産が1億円突破するのは60歳だとします。あと10年は必死に働いて1億円を目指す必要があり、まだ経済的な安心は得られていません。
インデックス投資は安心材料にして他で稼ぐ
インデックス投資で大きな資産を手に入れることで、精神的に安定して、仕事がうまくいくかもしれませんし、いろんなことにチャレンジできるようになるかもしれません。
FIREを目指すのでなければ、この安心材料というのが大きな存在になります。
高配当株以上の安定した高収入を手に入れればいいんです。
投資方法は生活防衛資金以外全部
つみたて投資とか、一括投資とかやり方はいろいろありますが、とにかく多くの金額をできるだけ早く積み立てることが目的です。
なので、手持ち資金に少しでも余裕があるようなら、一括で投資してしまいましょう。手持ちの余裕資金をゼロにした上で、毎月の収入から一定額を積み立てます。
投資時期は気にしない
投資するなら暴落時がいいのは当たり前ですが、インデックス投資か高配当株投資かで迷っている時点で、そのような投資判断はできません。なので、資金があれば投資するという単純明快な投資戦略で問題ないと思います。
長期保有する前提ですから、今投資しても、数年後の暴落時に投資しても成績はさほど変わりません。株価を見ている余裕があったら、別の事業で収入アップを狙いましょう。
リバランスはまだ分からない
20代〜30代であれば暴落してもまだ上がるだけの時間がありますからインデックス投資一択でいいと思います。しかし、暴落時にも備えたいのであれば、債権を持ったり、現金比率を上げるという手法もあると思いますし、株式比率が高くなってくれば、リバランスも必要になると思います。
ただ、僕自身がまだリスクを取れる状況にあって、ポートフォリオのバランスを気にしていないので、何も言えることはありません。
ただ、高配当株よりインデックス投資の方が向いている、というだけです。
イデコやNISAについて
イデコは僕はやっていません。将来の年金を個人で運用するのが目的なので、将来株式を取り崩す予定がない僕には縁が無いと思っていたからです。
しかし、取り崩さないのであればなおさら60歳まで取り崩せない変わりに所得控除できるイデコに魅力を感じています。もう少し勉強して、イデコを始めるかもしれません。
NISAは満額やっています。新NISAになると年間360万円、全期間で1800万円まで使えるっぽいので、ここもできるだけ多くの金額を早いうちに積み上げていきます。
まとめ
FIREしたい、生活資金が欲しいという方には高配当株がいいでしょう。ただ、配当割合や為替について気にする必要があり、インデックス投資に比べると時間が取られてしまうことに注意してください。
インデックス投資は完全にほったらかし投資です。取り崩す予定も無いので、毎月積み上げていくだけの安心材料というだけの存在です。ただ、いつか大きな金額が必要になったときに取り崩す可能性はあります。そのためのインデックス投資です。
どちらが良いとは一概には言えず、目的ごとにやるべき投資方法は変わってくるので、この記事を参考にして、自分自身の最適な投資方法を見つけていってください。