【書評】人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点

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僕たち日本人が生きている社会は、資本主義社会と呼ばれます。

資本を持っている人こそが偉いとされる社会です。

資本主義を理解するには、マルクスの「資本論」を読むのがいいと言われていますが、かなり分厚くて難しい本なので僕は読んでないです。

人生の格差は資本主義をいかに理解して、個人の利益を最大化するかという点にあると著書で述べています。

人生の格差の構造を理解し、勝ち組になるためにはどうしたらよいのでしょうか。

資本主義について

冒頭では、資本主義について解説してあります。

資本主義社会においては、労働者は搾取されるというのがマルクスの理論であり、日々ストレスに悩まされているサラリーマンは概ね同意するでしょう。

資本家(社長や投資家)が優位で、労働者(サラリーマンや個人事業主)は資本家に搾取される側ということです。

なぜ労働者は搾取されるのか

労働者が搾取される理由を理解するためには、給料がどのようにして決まるのかを理解しておく必要があります。

給料とは、次の日も働くことができるようになるための必要経費でしかないのです。

つまり、仕事をどれだけ頑張ったかではなく、生活するのにどれくらいのお金が必要なのかによって給料は決まります。

それゆえ、頑張る労働者は搾取されていることになるわけですが、実は労働者というのは自分の給料以上の労働をさせられる仕組みになっているのです。
これが、労働者が搾取されている理由なわけですね。

絶対的剰余価値と相対的剰余価値

難しい言葉が出てきました。

まず、労働者は一日に何時間働いても支払われる給料に大きな差は出てきませんよね。

例えば、4 時間働いて 40000 円もらえるとして、8 時間働いたからといって 80000 円もらえるわけではないのです。

なぜなら、給料というのは、次の日も働くことができるようになるための必要経費であるからです。

プラス 4 時間されたからといって、給料 2 倍分もの生活費がかかるわけではありません。
せいぜいエナジードリンク代とかタクシー代分くらいがかかるだけです。

家賃や洋服代、食費が急に 2 倍になることはありません。

というわけで、ここでは 8 時間働いた人に 60000 円の給料を支払うことにしましょう。

一方、生産力はほぼ 2 倍に上がります。

4 時間で 40000 円の価値を生み出せるなら、8 時間で 80000 円の価値を生み出すことができます。
この価値のことを絶対的剰余価値と言います。

企業は労働時間を長くすることで 80000 円の売上を上げるが、支払う給料は 60000 円です。

この差額 20000 円を相対的剰余価値と言います。
この相対的剰余価値の存在によって、労働者は資本家に搾取されているというわけです。

この点において、労働者がとるべき行動は、4 時間までしか働かないことです。
そうすれば、4 時間で 40000 円分を生産して、40000 円の給料をもらうことができます。

自分が働いた分を 100%還元してもらえる分岐点まで働くことが労働者にとって合理的なのです。

年収 1000 万円のサラリーマンは豊かではない

年収 1000 万円は憧れですよね。

そんなエリートサラリーマンになりたいという人もいるはずです。

しかし、年収 1000 万円のエリートサラリーマンは豊かではないと言われています。

にわかには信じられないですし、浪費家なだけでしょと思うのですが、そうではないようです。

エリートサラリーマンが豊かではない理由

3 度目になりますが、給料とは、次の日も働くことができるようになるための必要経費でしかないので、1000 万円もらえるということはそれだけ生活費が高くなるわけです。

「いやいや、生活費が高いのは浪費家なだけでしょ」

という意見、僕も持っていましたが、ストレスフルなエリートサラリーマンがどんなことにお金を使うのかを考えてみましょう。

  • 都心のマンション
  • 接待ゴルフ
  • 子供の教育
  • 出張先の生活費

ざっと考えてみただけでこれだけありました。
確かに年収 1000 万円あっても足りないと思いませんか?

仕事が体力勝負なら、高いベッド、腰痛を治すための医療費、オーガニックな食事なども含まれますよね。

これではお金は残りません。

年収が高いということは、それだけ生活費が高くなるということであり、決して浪費家だからというわけではないようです。

年収の高さではなく利益の最大化を目指すべき

では、豊かになるためにはどうすればよいのでしょうか。

それは、個人の利益を最大化することです。

利益は、売上ー経費で算出できます。
個人だと、給料ー生活費=利益です。

個人が利益を最大化するには、給料を上げるか、生活費を下げる必要があります。
しかし、給料を上げると生活費も上がる、つまり損益分岐点が逃げていくのです。

損益分岐点が逃げるとは

生活費を下げて、給料を上げることは基本的には不可能です。
※よほどの精神力があればできるかもしれませんが、経済合理性に基づいた行動をすると不可能となります。

例えば、1 万円の物を 100 個売れば利益が出るとしましょう。
頑張って売りましたが 80 個しか売れませんでした。

なので、広告を出して 100 個売ることにします。
そうすると、広告費が 50 万円かかったので、150 個売らないといけなくなりました。

次は営業を雇って 150 個売ろうとします。
営業を雇うのに 50 万かかるので、200 個売らないといけなくなりました。

このように、売上をあげようとすればするほど損益分岐点が逃げていくのです。

利益を最大化するにはストレスのない仕事をすること

売上(給料)をあげようとすれば損益分岐点が逃げていきます。
なので、利益を最大化するには、生活費を上げないようにすることを考えます。

生活費が上がってしまう原因は、仕事のストレスです。
長い残業や責任感などあらゆるストレスによって消費を増大させます。

なので、ストレスのない仕事を選ぶことが、利益を最大化するポイントというわけですね。

ストレスのない仕事=生活費のかからない仕事なので、給料が安く、結局豊かにはなれないのではないか、と思った方、非常に鋭いです。

全員がストレスがない仕事に就いていても、給料は低く設定されてしまいます。
ここで選択すべきは、一般的にはストレスがあるが、あなたにとってはストレスがない仕事です。

例えば、プログラマーという仕事はパソコンの前に座りっぱなしで頭を使うストレスフルな仕事だというイメージがあるとしましょう。(実際にもあるかもしれません)
昔からゲームやパソコンが大好きだったあなたは、プログラミングが全く苦ではなく、何時間働いてもストレスが溜まりません。

そうなると、周りの人達が愚痴をこぼしたり、エナジードリンクを飲んだりしているのに、あなただけが生き生きしています。

この周りとのストレスの差に利益が生まれるのです。
この利益のことを、特別剰余価値と言います。

あなただけに特別に与えられた剰余価値を高めることが、利益を最大化する戦略なのです。

周りとの差をつける方法

先ほどの例に出した人は、プログラミングが好きで得意だったから特別剰余価値を得ることができました。

それでは、何も特別な価値を持たない人はどうすればよいのでしょうか。

それは、資産を作ることができる仕事をすることです。

資産を作ることができる仕事をする

資産を作ることができる仕事とは、その仕事をしていれば何かしらのスキルが身につく仕事のことです。

例えば、以下のようなものがあります。

  • プログラマー
  • 経理
  • 営業
  • コンサル
  • 研究
  • スポーツ選手
  • アーティスト

人間、体力には限界があるので、頭を使う職業の方が資産になります。
スポーツ選手も技術や栄養学などの知識が身につきますよね。

仕事をしながら技術資産を積み上げていくことで、徐々に仕事のストレスが減っていきます。

プログラマーは短命だからおすすめできない?

著書では、プログラマーがおすすめされていません。
なぜかというと、変化が早い業界であり、技術資産が崩れやすいからです。

確かにプログラマーは常に勉強し続けなければいけません。
新しい技術を常に勉強することは、ストレスが溜まることですからそういう意味ではおすすめできないのかもしれません。

しかし、WEB の基礎を抑えておけばある程度は通用しますし、新しい技術のキャッチアップはそれほど難しくなくなります。
僕のようにブログにアウトプットして技術資産を記事という資産にずらすなど、プログラマーが技術資産を守る方法はありますので、プログラマー=ストレスの溜まる仕事としてしまうのは短絡的でしょう。

ただ、できるだけ長期的に使える資産を積み上げることは、仕事のストレスを長期間軽減してくれるので、今習得しているスキルがどのくらい長く使えるのかを考えることは大事です。

まとめ

結局豊かになるためにはどうすればいいのかを以下にあげます。

  • 給料アップだけにこだわらない
  • 他の人に比べてストレスのない仕事を選ぶ
  • 長期的に使えるスキルが身につく仕事を選ぶ

上記を意識しつつ、仕事をこなしていくだけで個人の利益を最大化することができ、豊かになることができるでしょう。