時間に追われる現代人に対する風刺

Share on:

 昨日、「モモ」という本を読みました。児童向けらしいですが、なかなかのボリュームですし、内容もファンタジックながら子供にはちょっとむずかしいんじゃないかな、というものでした。

時間を奪われてしまう大人たち

 主人公モモは、いわゆるホームレスなんですけど、2人のじいさんと毎日のんびり暮らしているわけです。子供とじいさんはゆったりとした時間の中にいるわけですね。
 しかし、灰色の男たちというのが現れて、大人たちは時間を切り詰める生活を余儀なくされてしまいます。そんな大人たちに子供もじいさんも時間を奪われて、モモ1人だけが時間を持て余してしまうことになります。

 モモは変わってしまった周りの人達に疑問を抱きつつも、時間を取り戻すために灰色の男たちと戦うという物語です。

 先進国の大都会では、まさに同様のことが起こっていると思います。女性も働くようになり、子供は親と遊ぶ時間がなく、将来のために習い事をたくさんしています。
 高齢者は年金がもらえなくなり、死ぬまで働くことになります。

 そうして、すべての人が時間を奪われていくわけですね。ファンタジー風に描かれているのですが、これはまるで現代を写しているかのようです。

のんびりした時間を過ごしたほうがいいのか

 時間を奪われた人々は明らかに幸せそうではありません。だからといって、のんびりと過ごして、時間がたっぷりあったほうがいいのでしょうか。
 もちろん時間があるに越したことはないですが、もう一つ、現代にはお金という問題がつきまといます。のんびり過ごしていては、お金がなくなってしまう可能性があるわけです。

 のんびり過ごしながらお金の問題も解決するのが一番なのですが、若い頃はそうもいきません。若い頃は、時間を切り詰めてでもお金を稼ぐべきなのでしょうか。

人生のゴールを決める必要がある

 時間とお金どちらを取るかは、人生の目的によって決まります。お金持ちになって豊かな生活がしたい人はお金を取るでしょうし、のんびり過ごしたい人は、時間を取るでしょう。

 僕はお金よりも時間を取ります。なぜなら、お金は価値が変わるものですが、時間は変わらないからです。
 いくらお金を稼いでも、株価の下落やインフレによって金融資産の価値は変化していきます。逆に価値が上がることもあるのですが、価値の変動にいちいち反応するのは大変ですから、定数である時間を重視した方がいいと思ったんです。

 「モモ」は特に時間を重視している世界観を描いていました。将来のため、お金のために時間を使うよりも、創造的なことや友達との遊びに時間を使った方が、幸福度が上がるのではないか。そんなことを思わせてくれる小説です。

時間の使い方について考えてみよう

 時間を無駄に使えというわけではありません。今の時間の使い方が本当に正しいのかを考えてみようということだと思います。
 夜遅くまで仕事をするのが、幸せに繋がるのか。東京でせかせかと流行についていくのが幸せなのか。田舎でのんびりしている人は不幸なのか。比較はできませんが、あなたはどうですか?ということです。

 意味のないことに時間を使ってしまうと、後ろめたい気持ちになってしまうのですが、無駄なことに時間が使えることほど幸せなことはないなとも思っています。
 家でNetflixを観て過ごすのもありだし、死なない程度に仕事ができるようなスキルを身につけるために勉強するのもありです。