
こんにちは、ケンジです。
エンジニア歴7年目で、2021年からフリーランスエンジニアとして働いています。
世界的にエンジニア不足であり、日本もエンジニアが足りずに、採用できない企業が増えています。
これまで、大企業、ベンチャー企業、フリーランスを経験してきた僕が、エンジニアを採用したいけどできない企業は、なぜできないのか、何が足りないのかを解説します。
目次
エンジニアを採用できない理由と解決策
エンジニアを採用できないのは、「エンジニアにとって魅力的ではないから」ですが、じゃあ何が魅力的ではないのかについて解説します。
多分、エンジニアは他の業界の転職者に比べると、会社に求めるレベルが高いです。
悪く言うとわがままなわけですが、エンジニア不足なので、そのわがままに付いていかないとすぐに辞めてしまいます。
給料が安い
どんな転職者でもそうだと思いますが、給料が安い会社には入ろうとしません。
エンジニアと言ってもいろんな種類があって、
- ベンチャーで働くエンジニア
- 大企業で働くSE
- SESで働く派遣プログラマー
- 社内エンジニア
- ITコンサルタント
- フリーランスエンジニア
など様々です。
優秀なエンジニアはだいたい、ベンチャーで働くエンジニアかフリーランスエンジニアになるので、この2職種の年収相場を調べましょう。
おそらく以下のような年収相場になります。
- ベンチャーエンジニア: 600万以上
- フリーランスエンジニア: 900万以上
エンジニア採用の募集要項を見ていると、400万〜600万などと書かれていますが、その年収相場で応募してくるのは、プログラミングスクールを卒業したばかりの未経験エンジニアくらいです。
最低でも600万円は出せるようにしないと、まともなエンジニアは採用できないと考えてください。
フリーランスエンジニアは給料ではなく、報酬なので、900万円以上となっていますが、社会保険料の支払いが無いとか、契約を終了できるという企業側のメリットを考えれば、最低限これくらいは必要になります。
使っている技術が古い
優秀なエンジニアは、モダンな技術を使いたがりますから、古い技術を使っている場合は、すぐにモダンな技術に切り替えましょう。
切り替えができるエンジニアがいないのであれば、3ヶ月くらいフリーランスエンジニアを雇うのがおすすめです。
フリーランスエンジニアは単価は高いものの、数ヶ月での短期契約が可能なので、技術を切り替えるなど、プロジェクト単位で契約できるメリットがあります。
- フリーランスエンジニアに開発環境を整えてもらう
- 整った開発環境を募集要項でアピールする
- 優秀なエンジニアを正社員雇用できる
という流れになります。
働き方に自由がない
エンジニアは、働き方への自由度も求めるので、週5日出勤しているような働き方だと優秀なエンジニアは採用できません。
◯ 最低限必要な働き方
- Slackの導入
- フレックス出勤制度
- リモートワーク
- 週3日勤務もあれば
上記の働き方を全て導入できれば、年収や技術が足りなくても応募してくるエンジニアはいるかもしれません。
平均年齢が高すぎる
職場のエンジニアの平均年齢が高すぎると、応募者もなかなか来ません。
だからといって、職場の高齢な人たちをリストラするわけにもいきませんから、ちょっとずつ若い人を採用して、若い人たちの部署を作るといいかもしれません。
若い人たちの部署を作ることで、そこで新しい技術を導入したり、働き方を変えたりと、実験的な取り組みができるようになります。
全社的にエンジニアに寄り添った環境作りができなくても、エンジニアの部署だけは別物扱いするという方法はおすすめです。
自社サービスに魅力がない
自社サービスがあまり認知されていなかったり、見た目が古かったりすると、「このサービス、開発したくないな」と思ってしまいます。
これも、フリーランスのエンジニアやデザイナーを雇って、見た目や最低限の機能を付けるとか、マーケティング担当も雇って、Web広告を打つなどの方法で、エンジニアに良いサービスだと思ってもらえるような工夫が必要です。
エンジニアは、サービスの利益が出ているだけではダメで、見た目やコードの内容も気にするものです。
エンジニアを採用できない企業が変えるべき具体的なステップ
エンジニアを採用するための具体的なステップを解説します。
まずは簡単なところからやるべきなので、以下の順序で行っていきます。
- ①転職エージェントやSNSを活用する
- ②働き方を自由にする
- ③若い人を採用する
- ④モダンな技術を採用する
- ⑤給料を高くする
1つずつ解説していきます。
①転職エージェントやSNSを活用する
SNSを始めていない企業は、すぐに始めましょう。
TwitterとInstagramでいいと思います。
毎日何かを呟いて、何か写真を1枚投稿していきます。
ハッシュタグを付けたり、いいねを付けるなど、アクセスを増やす方法はありますが、まずは毎日継続してSNSを続けることです。
SNSから認知度が広まり、興味を持ってくれる場合が多いので、エンジニア採用ではなくても有効な手段です。
②働き方を自由にする
次に、働き方を自由にします。
先述しましたが、以下の働き方改革を行うといいでしょう。
- Slackの導入
- フレックス出勤制度
- リモートワーク
- 週3日勤務もあれば良い
こちらも上から順番に実行していきましょう。
◯ Slackの導入は必須
Slackは、社内のソフトインストールが制限されていなければ、すぐにインストールしてみましょう。
最初は数人のチーム内で使ってみて、やり方を覚えていけばいいと思います。
徐々にワークスペースやチャンネルを増やして、社内のやり取りは全て、メールではなくSlackに置き換えることができるようになります。
エンジニアは基本メールは使わないので、Slackを社内に浸透させていきましょう。普通に便利ですよ。
◯ エンジニアは9時出社しない
エンジニアは夜型が多いからなのかわかりませんが、9時出社するのを嫌がります。
10時出社、もしくは11時出社を許可しましょう。
朝のミーティングを1時間遅らせるだけで、導入可能な場合もあると思うので、すぐに制度を整えられるかもしれません。
◯ リモートワーク
数年前までは、エンジニアも出社していましたが、コロナ禍によってリモートワークが当たり前になりました。
今では、リモートワークを導入していない企業に優秀なエンジニアは集まりません。
リモートワーク本格導入にはいくつかの壁があると思いますが、乗り越えていきましょう。
- ビデオ会議やSlackの導入
- 勤怠管理方法の改善
- 在宅勤務手当の用意
- 持ち出しPCの許可制度変更
上記のような壁が無くなれば、リモートワークが可能になるはずです。
コロナ禍初期には、リモートワークを導入していた企業が多いと思うので、継続的にフルリモートできるようになるまで持っていけるのがベストです。
◯ 週3日勤務はかなり魅力的
多くの企業は、上記3つの制度を導入して、エンジニアを採用しています。
さらに優秀なエンジニアをひきつけたいなら、週3日勤務を導入してみることです。
- 案件を複数掛け持ちしたい
- 副業にも力を入れたり
- あんまり働きたくない
こういったエンジニアの要望に答えることができるようになります。
しかし、週3日制度を導入するためには、さらに大きなハードルがあります。
- 給与制度の変更
- スケジュールの調整
- 有給日数の調整
今までに無かった契約形態だと思うので、契約書も書き換えないといけませんね。
大変ですが、週3日はかなり魅力的ですし、すでに他の週3案件を持っているエンジニアを引き入れることもできるようになります。
副業も受け入れることで、さらに優秀なエンジニアが採れるようになるはずです。
③若い人を採用する
若い人をいきなり採用するのは難しいかもしれませんが、例えば1つの部署を徐々に若手で埋めていき、新入社員も多めに配置するようにしてみるとかです。
会社説明会や面接も若手の社員にやってもらうようにして、「この会社は若い人が多いのか」と思わせるようにすると、エンジニアも入社したいと思うようになります。
逆に、ベテラン社員しかいない職場だと、楽しい開発現場を想像することができないため、エンジニアは入社しません。
若い人を採用するのが難しくても、若い人がたくさんいる企業だと思われるような雰囲気作りはできるはずです。
④モダンな技術を採用する
技術力がある会社が人気ですから、モダンな技術を採用しましょう。
既にあるサービスが古い技術を使っている場合は、新しい技術にリプレイスする必要があります。
リプレイスプロジェクトには、フリーランスエンジニアを雇うのがおすすめです。
短期間のプロジェクト単位なら、契約をいつでも終了できるフリーランスエンジニアが最適だからです。
正社員を大量に雇ってしまうと、後から解雇するのは難しくなってしまいます。
リプレイスプロジェクトは、数ヶ月〜数年単位の短期間のプロジェクトなので、そのために社員を雇用するのはリスクが高くなります。
フリーランスエンジニアは、単価は高いものの、独立している分、仕事はしっかりこなしますし、スキルもあります。
リプレイスプロジェクトが終わったら、自社の技術をアピールして優秀なエンジニアを社員雇用しましょう。
⑤給料を高くする
給料を高くできれば採用できることは誰でも分かりますし、これができれば苦労しませんよね。
なので、最終手段です。
1〜4をやってみてもまだエンジニアが採用できないのであれば、給料を上げるしかありません。
エンジニア採用費や人件費、開発費を増やしていきましょう。
※ 簡単に言いましたが、難しいことは承知です。
AIエンジニアみたいな、よほど優秀なエンジニアが必要というのでなければ、1〜4の施策だけでそこそこ優秀なエンジニアは採れるはずです。
まとめ: エンジニアに愛される企業になろう!
今回は、エンジニアを採用できない理由と解決策について解説しました。
エンジニアから人気の企業は、今回紹介したエンジニアを採用できない理由を克服しています。
これからエンジニア採用を強化していきたい企業は、エンジニアに愛されている企業を調べてみましょう。
技術ブログをやっていたり、SNSで頻繁に見かけるとか、渋谷のど真ん中にオフィスがあるとか、平均給与が1000万円を超えるとか、いろいろな理由が見つかると思います。
今回は、どんな企業でもできる施策だけを書いたので、渋谷にオフィスを構えるみたいな無理なことは書いていません。
お金を書けなくてもエンジニアを採用することはできますが、エンジニアは他の職種には無い労働文化を持っています。
それは、日本文化で働いてきた人と違って、シリコンバレー風の文化があるからです。
エンジニアが求めていることはわがままに聞こえるかもしれませんが、実は効率的ですし、やってみると売上が上がったり、生産性が上がるかもしれません。
まずは簡単なことから、エンジニア採用の強化を進めてみてはいかがでしょうか。