ベンチャー転職でストックオプションに期待するべきでない理由

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「ベンチャーに転職するとストックオプションがもらえて、上場すれば一気に億万長者になれる。」
と思っている人もいるのではないでしょうか。

実際にはストックオプションはあまりもらえないですし、もらえたとしても期待しない方がいいです。

ストックオプションに期待しない方がいい理由を知るために、ベンチャーとストックオプションの現実を知る必要があります。

ストックオプションとは

ストックオプションとは、自社株のようなもので、会社によって「3 年までならこの価格でうちの株を購入できるよ」と定めています。

例えば、1 株 100 円で買ったストックオプションが、株式上場して 1 株 500 円という値がついたとすると、持っている株の価値が 5 倍になるということです。

通常の株式と違うのは、上場していなくても買うことができる点です。
ベンチャー企業は株式公開していませんが、社員に株を与えることで、会社を成長させるために働いてもらおうとします。

高い給料が出せないとしても、将来性のある会社であれば優秀な人材を集める手段にもなります。

しかしながら、一般的なベンチャー転職では、ストックオプションはもらえないと思っておくといいでしょう。

なぜベンチャー転職でストックオプションがもらえないのか

ストックオプションは株式なので、会社の権利の一部でもあります。

一般の転職者が入社して、いきなり会社の権利を渡すのはリスクがあります。
外部役員やヘッドハンティングで関わるくらいしかもらえないと思っておいたほうがいいでしょう。

会社の株の一部を渡すには信用が必要

ストックオプションは株式と同様に扱われるので、転職してきた人に渡すのは危険です。

転職者は本当に会社の成長を望んでいるかどうかわかりませんし、すぐに他の会社に転職してしまうかもしれません。

会社にどれくらい貢献してくれるかがわからないのに、ストックオプションを渡すのはリスクが大きいのです。

給料が支払えるレベルだから

一般に転職してきた人の給料はそこまで高くありません。

500 万円の給料だとしたら、そのくらいは払うことができます。

ストックオプションは、高い給料を払って雇うことができない人のために使われるものなので、一般のサラリーマンくらいの給料で働いてくれるのであれば、ストックオプションは与えません。

年収 1000 万円でも足りないとか、とにかく手伝って欲しいと思った人に対して、ストックオプションは使われるのです。

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割り当ての違いで揉める可能性がある

創業当時からいる人は 100 株渡すとか、2 年目ならこのくらい、3 年目なら。。
みたいなルールを決めたとしても、後から入った人の方が会社に貢献する場合もあります。

いざ上場してストックオプションを売却するとなったときに揉めてしまう可能性があります。

どの社員にどのくらい分配するかを納得する形で決めないといけませんし、社員が増えてきたらストックオプションの付与を止めるタイミングも決める必要があります。

給料のように払って終わりではないので、ルールの制定が難しいのです。

労働収入と資産収入の違いを明確にしておきましょう

ストックオプションを行使できる場面は少ない

ストックオプションを売却できる場面は限られています。

一つが会社が上場したとき、もう一つが会社を売却したときです。

それぞれの行使するタイミングについて解説します。

会社が上場したとき

会社が上場すると、株式が公開され、株価が決まるので売却することができます。

基本的には株価は上がるので、ストックオプションを付与された人は莫大な資産を手に入れることができるのですが、株価は変動するので売り時によっては売却額が少なくなってしまうこともあります。

この売却時に手に入る資産のために社員はモチベーションを高めるというわけです。

会社を売却したとき

会社を売却したときにもストックオプションを使うことができます。

会社売却時のストックオプションの取り扱いは複雑なので、M&A を行う際のストックオプション(新株予約権)の取り扱いについてを参考にしてください。

簡単に説明すると、売却時にストックオプションは消滅しますが、買い取った企業がストックオプションも一緒に買い取ってくれる場合や、売却時に社員に報酬を与えてくれる場合があります。

これは、M&A の契約内容にもよりますが、ストックオプションが消滅するから社員に一切還元されないということは考えにくいです。

売却も会社を成長させる 1 つの手段ですので、何かしらの見返りは必要です。

ストックオプションには期待しない

ストックオプションはお金のないスタートアップ企業が優秀な人材を集めるのに最適な手段です。

しかし、ストックオプションに頼りすぎて給料が低いのでは、ベストなパフォーマンスは出せないので、ストックオプションはあったらラッキーくらいに考えておくと良いです。

給料の代わりだと思わない

給料が支払えないから代わりにストックオプションを付与しようとする会社もありますが、ストックオプションは給料の代わりにはなりません。

ストックオプションが付与されるタイミングでは給料も上がっているはずですし、もらえる金額の桁が違うので使う用途も違うでしょう。

上場するような優秀なスタートアップは多くの投資をしてもらっているはずなので、転職してきたエンジニアに支払う給料くらいはあるはずです。

それすらもケチってしまう企業は上場する可能性が低いので、ストックオプションを使うタイミングもないのではないかと思ってしまいます。

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自分の成長が重要

ストックオプションは会社を成長させるために働いてもらう約束をするものです。

しかし、転職するエンジニアは会社の成長よりも、自分の成長のために働くべきです。

将来的にはその方が大きく稼げますし、会社に頼らない生き方もできます。

ベンチャーに転職をするとなると、ストックオプションをもらって億万長者になると考えてしまいがちですが、自分を成長させて一歩ずつ進んでいったほうが最終的には大きなリターンが待っていると思います。