クラウドとは一体何なのか。IT初心者でもわかるように説明します。

IT が当たり前になってきている時代では、IT の仕事に就いていなくても、最低限の IT 知識は必要になってきます。
例えば、Wi-fi とモバイルデータの違いがわからないと、適切なスマホを選ぶことができません。それくらい知ってるよ!という人が多数だと思いますが、IT の常識レベルは年々高まっています。
特に、少し前から出てきた重要ワードが「クラウド」です。iCloud とかを使ってスマホのデータをバックアップしている人もいると思います。
iCloud はなぜバックアップを取ることができ、複数台の端末で共有できるのか理解しているでしょうか。
もし理解せずに iCloud を使っているなら、ちょっと危険かもしれません。クラウドについての理解を深めるために、できるだけ簡単に説明します。
クラウドはデータの保存先のこと
一言で言えば、クラウドはデータの保存先です。そのデータにアクセスしたり共有できるのが便利な点です。
クラウドは自分でデータを持つのではなく、どこかの会社のサーバにデータを預けています。
データの流出や改ざんがあるのではないかと思われるかもしれません。もちろん可能性はゼロではないのですが、安全にデータを扱う技術が進歩したので、クラウドが流行りだしたのです。
ちなみに、クラウド以外の保存先だと、
- スマホ本体
- SD カード
- ハードディスク
などがあります。これら従来の保存先は、自分でデータを保持するので、ちゃんと保管すれば安全性は高まります。
絶対に企業に渡したくないデータ(パスワードメモなど)は、従来の保存先にしまっておくといいでしょう。
従来の保存先とクラウドの違い
従来の保存先とクラウドの違いは以下の通り。
- クラウドは共有しやすい
- 保存容量を気にしないですむ
クラウドは共有しやすい
ハードディスクにある録画データを渡したい場合、一度 DVD に焼いてから渡しますよね?クラウドは、この手間を省いてくれるのです。
従来の保存方法
ハードディスクやスマホ → DVD や SD カードに移す → 他の人に共有
クラウド
クラウド → 他の人に共有
データを手動で移動させ、持ち運ぶ必要がなくなるんですね。
保存容量を気にしないですむ
スマホの容量が 32GB あるとします。大量の画像や動画を保存すると、あっという間に容量オーバーになってしまいます。
しかし、クラウド上に保存しておけば、iCloud なら 5GB、Google Drive なら 15GB が使えます。
保存容量が足りなくなったら増やすこともできるので、「32GB じゃ足りなかったから 64GB に替えるか」みたいな手間を省くことができます。
また、スマホが壊れたときにデータが全部吹っ飛ぶリスクを抑えてくれます。クラウドにバックアップを取っておけば他のスマホで復活させることができるからです。
これが、iCloud にバックアップを取っておくメリットですね。
クラウドのデメリット
クラウドにはデメリットもあります。
- 会社が潰れたらデータが保証されるかわからない
- サーバに障害が起きたらアクセスできなくなる
- アクセスパスワードが漏れると、全データにアクセスされる
会社のサーバに保存してあるので、その会社が潰れたときはデータが保持されるかわかりません。
サーバに障害があったときは、データにアクセスができなくなってしまいます。自分のスマホのデータなら自分で管理することができますが、クラウド上のデータは自分ではどうすることもできないので、会社を信じるしかないんです。
また、クラウドにアクセスするためのパスワードが漏れてしまうと、すべてのデータにアクセスできてしまいます。
クラウドへのアクセス情報は絶対に漏洩させないように守りましょう。
クラウドはとても身近なもの
ここまで読んでくれた方は、クラウドについて理解できたでしょうか?
「バックアップするためのものね。」
「共有するためのものでしょ。」
くらいの理解はしてくれていたら嬉しいです。
しかし、クラウドは、iCloud のようなデータをバックアップするもの以外にもっと身近にあるのです。
例えば、
- LINE
- Gmail
これらもクラウドになります。単なるアプリじゃんと思うかもしれませんが、これらを使うとき、データを保存してますよね?
メッセージを送ると、アプリ会社のサーバに保存され、相手に共有される。
まさにクラウドをめっちゃ高速に共有しているようなものです。
自分のデータだけど、自分では持っていないデータの保存先はすべてクラウドと考えていいでしょう。
そうなると、世の中のほとんどのサービスはクラウドということになりますよね。だからクラウドは重要なんです。
クラウドを使いこなすために
LINE や Twitter の中身を身内から隠しているとしても、会社の人たちからは覗くことができてしまいます。
情報漏えいになってしまうので、会社の中でも一部の人しかアクセスはできないようになっているはずですが、クラウドを使うということは、データを預けていると考えるべきです。
LINE で、うかつに個人情報を送らない、パスワードメモを iCloud に保存しないなど、クラウドの危険性を理解した上で、テクノロジーと共存していきましょう。